走行中にシャリシャリ音が聞こえたら危険信号？原因・対策・修理費まで完全ガイド

走行中に「タイヤの回転に合わせてシャリシャリ音がする」と気づいたことはありませんか？

その音、実は車があなたに「異常を知らせているサイン」かもしれません。

この記事では、タイヤやブレーキ、ハブベアリングなどから発生するシャリシャリ音の原因を体系的に解説します。

さらに、DIYでできる点検方法から整備士に依頼すべきケース、修理費用の目安まで詳しく紹介。

この記事を読めば、「この音は大丈夫？」「どこを見ればいいの？」という不安が解消されます。

大切な愛車を長く安全に乗り続けるために、まずはシャリシャリ音の正体を一緒に確認していきましょう。

タイヤの回転に合わせて「シャリシャリ音」がするのはなぜ？

車を運転していて「タイヤの回転に合わせてシャリシャリ音がする」と気づいたとき、多くの人が「大丈夫かな？」と不安になりますよね。

実はこの音、単なるノイズではなく、車のどこかに「点検してほしいサイン」が出ていることを示している場合が多いです。

ここでは、まず最初に確認すべき基本的なポイントを整理していきましょう。

まず確認すべき3つのチェックポイント

「シャリシャリ音」が聞こえたときに最初に行うべきチェックは、以下の3点です。

チェック項目	確認方法	対応の目安
タイヤの表面・溝	石や異物が挟まっていないか目視で確認	異物があれば取り除く
ブレーキ周り	ホイールの隙間からブレーキパッドの厚さを見る	3mm以下なら交換が必要
音の変化	速度やハンドル操作で音が変わるか確認	音の条件をメモして整備士に伝える

これらを確認することで、原因が「軽度の異物」か「整備が必要なトラブル」かをある程度見分けることができます。

ポイントは、音のリズムや発生タイミングを観察することです。

音の特徴から原因を特定するコツ

「シャリシャリ」「カサカサ」「キィーッ」といった音の違いは、原因部位を判断するヒントになります。

音の種類	考えられる原因	主な発生箇所
シャリシャリ	小石や砂の挟まり、ブレーキパッド摩耗	タイヤ・ブレーキ周辺
カサカサ	タイヤトレッドへの異物混入	タイヤ溝
キィーッ	ブレーキローターの損傷やパッド摩耗	ブレーキディスク

速度を上げると音が大きくなる場合は、ハブベアリングやドライブシャフトなどの機械的摩耗が原因であることもあります。

音が明らかに金属同士が擦れるような場合は、走行を控え、整備工場にすぐ相談してください。

タイヤが原因のシャリシャリ音とその対処法

多くの「シャリシャリ音」は、タイヤ自体に原因があります。

ここでは、タイヤに関する代表的な3つの原因と、それぞれの確認・対処方法を詳しく解説します。

タイヤに小石や異物が挟まっているケース

最も多いのが、タイヤの溝に小石や金属片が挟まっているケースです。

タイヤの溝は路面の水を逃がすための構造ですが、ここに異物が入り込むと回転に合わせて音が発生します。

状況	確認方法	対処法
シャリシャリ・カサカサ音	タイヤを回しながら溝をチェック	異物をピンセットなどで除去
一定間隔で音が繰り返す	異物が一箇所に挟まっている	取り除くことで解消

小石1つでも、放置するとタイヤのゴムを削り内部構造に悪影響を与えることがあります。

音に気づいたら、早めに取り除くことが安全運転の第一歩です。

タイヤの摩耗・空気圧不足による異音

タイヤが摩耗していたり、空気圧が低下している場合も異音の原因になります。

空気圧が低いとタイヤの接地面が不均一になり、摩擦音が「シャリシャリ」と聞こえることがあります。

確認項目	正常値	対応策
タイヤ空気圧	30〜35psi（車種により異なる）	ガソリンスタンドや家庭用ゲージで測定・補充
タイヤ溝の深さ	4mm未満は交換目安	スリップサインが出たら即交換

空気圧が低い状態で走行を続けると、燃費の悪化やバースト（破裂）につながる危険があります。

タイヤ内部構造の劣化が引き起こすケース

経年劣化や製造から長期間経過したタイヤでは、内部のワイヤー層が弱くなり、走行中に異音を発することがあります。

この状態は、外見からは判断しづらく、タイヤの一部がわずかに変形している場合があります。

兆候	確認方法	対処法
音が常に一定リズムで続く	走行時にタイヤを観察	交換が必要（修理不可）
タイヤの片減り	左右の摩耗具合を比較	アライメント調整を依頼

5年以上経過したタイヤは見た目が良くても要注意。

ひび割れや劣化のサインがあれば、安全のために早めの交換を検討しましょう。

ブレーキ系統が原因の「シャリシャリ音」

タイヤの回転に合わせて音がする場合、原因はブレーキ系統にあることも少なくありません。

特に、ブレーキパッドやディスクローターの摩耗・損傷が進行していると、「シャリシャリ」や「キーキー」といった金属的な音が発生します。

ここでは、ブレーキ周りで異音が出る典型的なケースを整理します。

ブレーキパッドの摩耗による音の仕組み

ブレーキパッドは、車の減速時にディスクローターを挟み込んで摩擦を発生させます。

この摩擦材が摩耗して金属プレート部分が露出すると、ローターと金属が直接触れ合い「シャリシャリ音」を出します。

状態	音の特徴	対処法
パッド摩耗が進行	低速時でも常にシャリシャリ音	ブレーキパッド交換
金属同士の接触	ブレーキ時に高い金属音	ローターの研磨または交換

3mm以下の厚みになったブレーキパッドは安全走行が難しくなります。

異音がしたら「まだ走れる」と思わず、早めの交換を。

ブレーキディスク（ローター）の傷や錆が原因のケース

長期間車を動かしていないと、ブレーキローターの表面に薄い錆が発生します。

この錆がブレーキパッドと擦れることで、一時的に「シャリシャリ音」が出ることがあります。

原因	特徴	対応
軽度の錆	数km走行で自然に消える	特に対処不要
深い傷や段差	音が続く・ブレーキフィールが悪化	研磨またはローター交換

ローターの摩耗や傷は、ブレーキの制動距離を延ばす要因になります。

ブレーキ性能の低下は事故に直結するため、異常を感じたら整備工場で必ず確認してください。

異音を放置した場合のリスク

「少しの音だから大丈夫」と放置すると、パッドやローターだけでなく、キャリパーやハブベアリングにまでダメージが及びます。

また、摩耗した部品によってブレーキの効きが不均一になり、走行時に車体が左右にブレることもあります。

放置期間	起こるトラブル	修理費の目安
短期（1〜2週間）	パッド摩耗の進行	約1万円〜2万円
中期（1〜2か月）	ローター損傷・振動発生	約3万円〜6万円
長期（3か月以上）	キャリパー損傷・ハブベアリング交換	約7万円以上

異音を放置するほど修理費が高くなる。

小さな音のうちに対応することが、結果的にコストを抑える最善策です。

タイヤ以外の部品が発する「シャリシャリ音」

タイヤやブレーキ以外にも、「シャリシャリ音」を生み出す部品は多数存在します。

ここでは、ハブベアリング、ステアリング系、ドライブシャフトなど、異音を発する主要部品を詳しく見ていきます。

ハブベアリングの摩耗と診断方法

ハブベアリングは、車輪の回転を滑らかに保つための部品です。

このベアリングが摩耗すると、回転時に「ゴー」「シャリシャリ」といった連続音が発生します。

症状	特徴	確認方法
一定速度での連続音	速度が上がると音が大きくなる	車をジャッキアップして手でホイールを回す
ハンドルを切ると変化	左右で音の大きさが違う	異音の方向を聞き分ける

ハブベアリングが損傷したまま走行すると、最悪の場合ホイールが外れる危険があります。

異音が確認できたら、即交換が推奨です。

ステアリング・アッパーマウント周りの異常

ハンドルを切ったときにシャリシャリと音が出る場合、ステアリングラックやアッパーマウントが原因かもしれません。

これらの部品はゴムブッシュやベアリングで衝撃を吸収しており、劣化すると摩擦音を出すことがあります。

発生条件	考えられる原因	対処法
ハンドル操作時のみ	ステアリングラックのグリス切れ	再グリスアップまたは部品交換
段差走行時	アッパーマウントのゴム劣化	マウント交換（目安10万km）

音がハンドル操作時だけ発生する場合、サスペンション系の劣化が疑われます。

ドライブシャフトやサスペンションが原因の異音

ドライブシャフトはエンジンの動力をタイヤに伝える重要部品で、内部のジョイント部に摩耗が生じると「カカカカ」「シャリシャリ」といった音を出します。

また、サスペンションのゴム部品が劣化しても似た音が出ることがあります。

症状	原因	対応
加速時・右左折時に音	ドライブシャフトジョイント摩耗	ジョイント交換（部品代約2〜4万円）
走行中の周期的な音	サスペンションブッシュの劣化	ブッシュ交換またはアーム交換

ドライブシャフトの異音を放置すると、最終的に走行不能になるリスクがあります。

「加速すると音が出る」「ハンドルを切ると音が変わる」場合は早急に整備工場へ。

走行状況別にみるシャリシャリ音の原因パターン

「シャリシャリ音」は、走行条件によって原因が異なります。

ここでは、前輪・アクセル・ハンドル操作といった走行シーンごとに、よくある異音のパターンとその見分け方を紹介します。

前輪から聞こえる場合のチェックポイント

前輪からシャリシャリ音がする場合、最も疑われるのはブレーキ周辺のトラブルです。

ブレーキパッドの摩耗や、ローター表面の傷、異物混入が原因となっているケースが多いです。

音の特徴	主な原因	対応策
回転に合わせた一定の音	ブレーキパッド摩耗・小石の挟まり	ブレーキ清掃・パッド交換
ブレーキを踏むと音が止まる	パッドの摩耗が進行中	残厚3mm以下なら交換
音が左右どちらかからのみ	ハブベアリングやローターの偏摩耗	整備士による点検が必要

前輪の異音は、車の制動性能に直結します。

早めに確認し、必要に応じて整備工場で点検を受けましょう。

アクセルを踏むと音が出るときに考えられる原因

アクセルを踏んだときだけ「シャリシャリ」や「カラカラ」と音がする場合は、ドライブトレインやエンジン関連の問題が考えられます。

ギアボックスやCVT内部の摩耗、潤滑油の劣化などが原因のこともあります。

状況	原因	確認方法・対応
加速時のみ音がする	トランスミッションのギア摩耗	ミッションオイル交換
高回転時に発生	エンジンバルブの打音・異常燃焼	燃料系統・点火系の点検
アイドリング時は無音	ドライブシャフト・ハブの問題	整備士による異音診断

アクセルに連動する金属音はエンジン損傷の前兆であることがあります。

早期点検が、致命的な故障を防ぐ最善策です。

ハンドルを切ったときだけ音がする場合

ハンドルを左右に切るときだけ「シャリシャリ」「カタカタ」と音が出る場合、ステアリング系またはサスペンションのジョイントに問題がある可能性があります。

特に、アッパーマウントやタイロッドエンドの劣化が原因であることが多いです。

状況	考えられる原因	対処法
駐車時・低速時のみ音	ステアリングラック内の摩耗	部品交換・グリスアップ
段差を越えるときに発生	アッパーマウントの劣化	サスペンション上部の交換
ハンドルを切るたび音が変化	ドライブシャフトのジョイント摩耗	ジョイント交換

ハンドル操作時の異音は安全走行に直結する問題です。

整備工場でステアリング周りの総合点検を受けましょう。

専門家に依頼すべきタイミングと修理の目安費用

「自分で点検しても原因がわからない」「音が消えない」ときは、迷わず専門家に依頼しましょう。

ここでは、DIYで対応できる範囲と、整備士に任せるべきケースの判断基準、そして修理費用の目安をまとめます。

DIYで対応できる範囲とプロに任せるべきケース

軽微な異物やタイヤの空気圧などは自分でも対処できますが、ブレーキや駆動系の異音は整備士の診断が不可欠です。

対応分類	内容	対応者
DIY可能	タイヤの異物除去・空気圧調整・洗浄	ドライバー本人
整備士推奨	ブレーキパッド・ローター・ハブベアリング交換	自動車整備士
専門工場限定	ドライブシャフト・ステアリング系の修理	ディーラーまたは認証工場

「音の発生源が特定できない」ときは、プロの耳と経験が頼りです。

修理・交換にかかる費用の目安一覧表

異音修理の費用は、部品の種類と損傷度合いによって変動します。

部品名	主な原因	費用の目安（税込）
ブレーキパッド	摩耗・金属接触	1万円〜2万円
ブレーキローター	傷・錆・段差	2万円〜4万円
ハブベアリング	摩耗・損傷	3万円〜6万円
ドライブシャフト	ジョイント摩耗	4万円〜8万円
アッパーマウント	ゴム劣化・振動	2万円〜5万円

修理を後回しにするほど、損傷範囲が広がり費用が倍増するケースもあります。

音が「大きくなってきた」と感じた時点で整備を依頼するのが最も経済的です。

修理を後回しにするリスク

異音を放置すると、車体振動・操縦性低下・燃費悪化などの二次的な問題が発生します。

さらに、ベアリングやシャフト系の損傷は他の部品にも連鎖し、最終的には走行不能に陥る可能性もあります。

放置期間	影響	最悪の結果
1か月以内	摩耗部品の進行	軽微な修理で対応可能
3か月以上	部品同士の干渉・熱損傷	高額修理（10万円以上）
半年以上	駆動系破損・走行不安定	車検不合格・走行不能

「少しの音」でも油断せず、早めの対応が愛車を長持ちさせる最大の秘訣です。

安全に走り続けるためのメンテナンス習慣

シャリシャリ音の多くは、日常的な点検をしていれば未然に防げるものです。

ここでは、ドライバー自身ができる日常点検の方法と、定期メンテナンスのコツを紹介します。

日常的にできる異音チェックの方法

走行前後にわずか5分の確認を習慣化するだけで、多くのトラブルは防げます。

音の発生を早期に見つけるための基本チェックリストを以下にまとめました。

チェック項目	頻度	確認ポイント
タイヤ表面・溝の確認	週1回	小石や金属片の挟まりがないか
空気圧の測定	月1回	30〜35psiを維持
ブレーキ音の確認	毎回走行前	金属音やシャリ音がしないか
下回りの異常音	月1回	加速・減速・旋回時の変化をチェック

「普段と違う音がする」と感じたら、それが点検のサインです。

違和感を放置せず、早めの確認を心がけましょう。

月1回の点検で防げるトラブル一覧

整備工場に持ち込む前に、自分でできる簡単なメンテナンスも効果的です。

以下の項目を月1回チェックするだけで、異音の発生率を大幅に下げることができます。

点検項目	目的	備考
タイヤの溝・摩耗状態	トレッドの偏摩耗防止	4mm未満は交換
ブレーキダストの清掃	金属粉の付着防止	ホイール裏側を重点的に
サスペンションの確認	アッパーマウントやジョイントの緩み防止	異音が出たら整備士へ
下回りのサビチェック	ローターやボルトの腐食防止	洗車後は水分をしっかり除去

「異音＝部品の摩耗サイン」です。

月1回のセルフ点検で、安全性と修理コストの両方を守りましょう。

信頼できる整備工場・サービスの選び方

異音修理を依頼する際は、「診断力」と「説明のわかりやすさ」で整備工場を選ぶことが大切です。

比較ポイント	チェック基準	おすすめの特徴
診断精度	試乗確認や音の再現を丁寧に行う	異音原因を特定できる
説明の丁寧さ	修理前に見積もりを提示	追加費用のリスクが少ない
口コミ・実績	Googleレビュー・整備士資格保有	信頼性が高い

また、タイヤ交換を検討する場合は、オンライン予約ができるサービスを利用するのもおすすめです。

例：「TIREHOOD（タイヤフッド）」では、購入から取付予約まで一括で完結します。

忙しい人でも手間なくメンテナンスを行えるのが魅力です。

まとめ｜シャリシャリ音を放置せず、早めの点検で安全を守ろう

ここまで解説してきたように、「シャリシャリ音」は車のどこかが異常を訴える重要なサインです。

放置すると、安全性の低下や高額修理につながるリスクがあります。

最後に、この記事の要点をもう一度まとめましょう。

この記事の要点と再確認すべきポイント

原因カテゴリ	主な内容	対処法
タイヤ	小石・摩耗・空気圧不足	異物除去・交換・空気圧調整
ブレーキ系統	パッドやローターの摩耗	早期交換・清掃
ドライブトレイン	シャフト・ハブベアリングの劣化	整備士による交換
ステアリング・サスペンション	マウントやブッシュの劣化	定期点検・グリスアップ